アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

インタラクティブ

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自社の製品やサービスを顧客にPRするために、社内でトレーニングを行ったり販売資料を作成したりします。顧客からの質問に的確に答えられるように、Q&Aなども準備するケースもあるでしょう。多くの営業担当の方々は、これらのトレーニングや資料を基に、一貫した情報を顧客に提供することを企業に求められています。一方、顧客からの要望や製品・サービスに対する意見も正確に聞き取り、適切に企業に対してフィードバックする必要がありますが、こちらのトレーニングに費やす時間は圧倒的に少ないのが実態だと思います。
その失敗例として、ある営業担当者が自社製品を使っている顧客から「おたくの製品は、性能も品質も他社に比べてとても良いですよ。ただ値段が高いんだよね。」と言われました。会社に戻って、その製品の販売責任者である上司に対して「当社の製品は他社製品に比べて、性能も品質も圧倒的に良いので、値段も今のままで問題ありません。」と報告しました。数か月後、その顧客から注文が入らなくなり、調べてみると全て他社製品に切り替えられていた、というものです。
せっかくユーザーが、「当社の製品は他社製品に比べて“値段が高い”」という情報を与えてくれていたにも関わらず、「性能も品質も他社に比べてとても良い」という評価を「値段が高くても許容してもらえている」と勝手に判断してしまったことによる失敗です。せめて「顧客は当社の製品の性能、品質にとても満足してくれていますが、価格が高すぎると指摘を受けました」と報告すべきだったでしょう。
情報は一方向ではなく、逆方向にも流れます。「双方向(のやり取り)」をインタラクティブと言います。情報を正確に聞き取り、適切に伝えるということも意識して実践してみてください。