アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

視野を広げる

f:id:amusementwork:20220125020411p:plain
広い視野を持つというのは、いったいどういうことなんでしょうか?新聞(今はネットニュース?)や本を読んだりして、新たな情報や知識を得ることで視野は広がるのでしょうか。
過去に勤務していた会社で、社長が上級のマネジメント職に対して本を配り、3回読んで重要だと感じた箇所に、1回目は鉛筆で、2回目は黄色の蛍光ペンで、3回目は赤ペンで線を引くという宿題が2~3ヶ月に1回くらいのペースで出されていました。回を重ねる毎に重要だと思う箇所を絞り込むので、赤線が引かれているのは自分が“最も重要”だと思ったことが書かれている部分になります。
最終的に皆で集まって、それぞれが赤線を引いた部分についてその理由も付け加えて発表するのですが、意外に人それぞれ異なっていて、自分としては「えっ、そこかよ?」というような箇所に赤線を引いている人もいました。実はここが重要なポイントで、同じ本を読んだにも関わらず、自分と異なる受取り方をしている人がいることを知る、またその理由についても注意深く聞いて「そういう考え方もあるんだ」と理解すること、これらが視野を広げるということではないか、と私は考えています。
実際に自分が赤線を引いた箇所は、自分と同じ意見だったり、自分が同調出来る考え方だったりすることがほとんどです。主体的に見たり聞いたりするものは、自らの主観が邪魔をして、自分の枠の中に限定されてしまうと考えられます。日常的に見落としている部分にこそ、視野を広げるネタがあることに気づく必要があります。
ちなみに飲料関係の仕事をやっていた時に聞いた話ですが、アサヒ飲料の缶コーヒー(WANDA)が発売と同時に大ヒットしました。実は実際に発売された商品は開発段階で没になったものだったそうです。おそらく開発チームは味に拘っていたと思われますが、当時「朝専用缶コーヒー」というコンセプトが新しく人気を呼びました。タイガーウッズをCMに採用し「モーニングショット」という名前にしたのも良かったですね。