効果的な掲示方法
最近外出する機会が減っているので、ユニークな掲示に遭遇することも少なくなりましたが、デジタル社会の中のアナログな掲示にむしろ心を惹かれるように思います。(館長)
先日、お世話になっている会社(製造業)で、工場内に掲示・表示が少ないことで現場における情報の共有やルールの徹底が出来ていないのではないかということから、まずは現場の声を訊くために意見聴取をしてみました。案の定、共有在庫の残りが少なくなった時の手配依頼、材料の受入れや戸締りをやらない人がいる等、運用ルールは決めているはずなのに、それが徹底されていないという意見が多く出てきました。確かに口頭での徹底もさることながら、掲示・表示による周知で改善が期待出来そうです。
掲示・表示は、それを見る人の行動変容を促し、結果として先の意見にあったような問題点を解決するという効果を期待するものです。したがって「ルールを守ろう」といった概念的な内容では、ルール自体を把握していない人には伝わらないし、もう少し具体的に「戸締りを忘れずに」では、誰かがやってくれるだろうと思っている人には届きません。出来る限り対象者が自ら正しい(効果的な)行動が起こせるような、具体的な表現が必要になると思います。
この答えはこれから会社の関係者と議論しながら決める予定ですが、以下に記載する効果的な例を参考にして考えたいと思っています。女性には分かり辛い例で申し訳ありませんが、男性トイレを綺麗に使ってもらうための掲示として「トイレは綺麗に使いましょう」⇒「滴の垂れに注意」⇒「もう一歩前へ」という変遷があったように思われます。最後の表現は確かに具体的で分かり易いですよね。だいぶ昔ですが、どんな掲示(表現)よりも、便器のちょうど良いところにハエのシールを貼った方が効果的だったという話を聞いたことがあります。なるほど、これも参考にしたいと思います。