アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

秘書の取った行動

これもかなり昔に聞いた話ですが、未だに私の記憶に残っていて、効率化の実践には参考になるストーリーだと思います。有名な話なので、ひょっとしたら聞いたことがある方もいるかも知れませんが、確か実話だと記憶しています。(館長)

 

ある社長と秘書のやり取りです。社長が手元の書類を自らホッチキスで留めようとしたら、針が無いことに気が付いて、秘書に「ホッチキスの針がないぞ~」と声を掛けました。秘書は慣れた様子で「はーい」と返事をして引き出しから自分のホッチキスを取り出し、直ぐに社長のもとへ歩み寄ってそのホッチキスを手渡し、社長が持っていた中身が空のホッチキスを受け取って席に戻った、という話です。

もしあなたが秘書だったら“社長のホッチキスの針が無い”ということに対して、急いでホッチキスの針を探して社長のホッチキスに入れてあげるという行動をとったのではないでしょうか。あなたがホッチキスの針を入れている間、社長はあなたの作業を待つことになります。この秘書の方は、社長が何をしようとしているのか?を瞬時に理解して、最短で社長がその作業を進められる行動を起こした訳です。

おそらくこの秘書の方は、過去にも同様の経験をしていたのではないかと思います。あるいは最初は針を持って行って社長を待たせながら作業をしたかも知れません。ただし、どこかで社長を待たせているという問題に気が付いたのかも知れませんね。

何気ないやり取りのようですが、日常的な業務においても目の前の事象を解決することに意識が行ってしまい、それによって発生する本質的な課題を見落としてしまうことがあるのではないでしょうか。常に自身の役割と目的意識を持つことの重要性を教えられるストーリーだと思います。