TSUTAYAのマーケティング
私は実際にTSUTAYAのビジネスを研究した訳ではないので、多少間違った表現もあるかもしれませんが、ご了承ください。(館長)
TSUTAYAがまだビデオ(VHS)レンタルをやっていた頃、店舗に行くと棚に並んだビデオケースに「レンタル中」などという札が掛けられていて、なかなか流行りの映画が借りられないことが良くありました。その頃のTSUTAYAが実践していたという売上拡大の戦略が、当時のビジネス成功例として話題になったので紹介します。
添付の図は棚にビデオが並んでいる状態を模写していて、どのビデオがどこにあるかは管理されています。黒く塗りつぶされているビデオはレンタル中で黄色は貸出可能を表しています。左の棚はレンタル中が多く、右の棚は貸出可能のビデオが多いことが一目で分かります。いわゆる見える化ですね。さて、あなたがこのビデオ店の経営者で売上を伸ばすために、どの様な改善を行いますか?
TSUTAYAは、このデータを定期的(例えば1時間毎)に収集し、長時間黄色のビデオを常に黒色になっている(人気のある)ビデオに入替えて、棚が出来る限り黒くなるようにしたそうです。売上を生み出しているのは黒いビデオなので、限られた棚のスペースを有効に活用するには、品揃えよりも常にレンタル中にしておくことが売上を上げる指標になるということです。
見える化というのは改善の基本ですが、ただ眺めているだけでは改善になりません。それをどの様に見て、どうすれば有効な対策になるかを論理的に考える必要があります。
最近Amazon PrimeやNetflix等の動画配信サービスに押されて、TSUTAYAの閉店が相次いでいるようですが、もし気になる方は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(TSUTAYA、蔦屋書店等のホールディングカンパニー)を調べてみてください。これまでのマーケティングのノウハウを活かして凄いことになっています。