アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

「頑張ります」という返事の意味

スポーツの試合で観衆は「ガンバレ!」と応援するのが定番ですが、監督やコーチは、具体的に選手がやるべきことを指示します。試合の最初から最後まで「頑張れ」と言っている監督は遠慮したいですね。(館長)

 

現役のマネージャーをやっていた頃、部下に対して業務のやり方(この業務はこういう風にやったら上手く行く)、あるいは具体的なアクションプラン(何をいつまでに実行する)を説明した時、部下に「はい、分かりました。頑張ります。」と言われて違和感を覚えることが度々ありました。別に悪い返事だと思わないかもしれませんが、この中の「頑張ります」が原因でした。
“頑張る”の意味を辞書で調べてみると ①あることを成し遂げようと、困難に耐えて努力する、②自分の意見を強く押し通す、③ある場所を占めて、動こうとしない、という3つの意味が記載されていました。なるほど①の意味だと「(かなり厳しい要求なので)出来ないかもしれないけど、努力してみます」と解釈できます。いやいや私は出来ることを説明しているつもりなのに…。②の意味だと全く逆で「自分がやりたいようにやります」か「今までも一生懸命やって出来なかったんだから無理です」とも解釈できます。まして③の意味だと「なにもしません」ということになってしまいます。
おそらく私は①のニュアンスで違和感を感じていたと思いますが、“頑張る”はチャレンジする時に使う表現のようです。具体的なやり方やプランの説明に対しては、意気込みを伝えるよりも、正しく理解するための質問を投げかける方が、説明者に対して自分の理解度を示すことにもなるので効果的だと思います。