アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

岩手県の感染者は“0”

新型コロナウィルスの感染者が未だ出ていないという岩手県ですが、先日あるニュース番組でその要因を探るべく現地取材をしていました。県民一人当たりの納豆の消費量が多いとか、岩手弁はあまり口を開けないでしゃべるからとか、真面目な県民性だから等の仮設が紹介されていました。その真偽は別として私が気になったのが「最初の一人にはなりたくない」という県民の意識や「県として、このまま感染者“0”を維持したい」といった地方行政の意向です。
感染防止を県全体で推進するのは重要なことですが、先の県民の意識や地方行政の意向は、これまで当ブログでも触れてきたように事実、真実とは別次元の“思惑”だと考えられます。これが優先し過ぎてしまうと事実、真実が見えなくなり、さらにそれ(思惑)に反する事態が発生すると、一気に“不満”が発生します。要するに感染者がいたとしても公表しなかったり、もし感染者が出た時にその人が不満の対象になるような方向に動いてしまう可能性があるということです。そうならないことを切に願っていますが、せっかく良い状態(感染者“0”)であるにも関わらず、組織(県全体)として良くない方向に移行してしまうことは避けなければなりません
さて企業の中でも同じような状況が発生しているケースがあるのではないでしょうか。ゼロ災害、ミスゼロ、棚卸差異ゼロ等究極の目標として掲げるのは良いのですが、その思惑が強すぎて事実を隠蔽するような体質にならないよう注意が必要です。また不具合が発生した時に、犯人探しに終始して再発防止対策が実施されないような状況に陥ると、また同じミスが発生することになります。
話は戻りますが、まさか「うちの会社からはコロナ感染者は一人も出すな!」などと叫んでいるだけのダメ経営者はいませんよね。(館長)