アミューズメントワーク

企業で働く人たちの仕事上の悩みを分析し、解決策を一緒に考えます。

希望退職募集

新聞の見出しで気になったので取り上げてみました。決して他人事では済まされない状況ですね。(館長)

 

本日(1月20日)の朝日新聞に「希望退職募集」に関する記事が、2か所に渡って掲載されていました。一つはコロナ禍の影響で、希望退職者を募る上場企業が増加しているという記事、もう一つは退職を促されても冷静に判断すべきという、社員目線での記事でした。

最初の記事で驚いたのは、昨年希望退職を実施した企業の多くで、退職希望者の数が計画人数を上回ったとのことです。企業によって理由は異なると思われますが、果たして早期退職を希望した方々は、その先の仕事(収入源)についての目途が立っていたのでしょうか?あるいは退職プログラムで一時金の支給があって、それを再就職活動期間の生活費に充当しようと考えたのでしょうか?この時期そう簡単に同じような条件の仕事を探すのは難しいのではないか、と心配になってしまいます。

一方、後の記事は希望退職という見出しではありましたが、その陰で退職強要とも取れる行為が行われていることについての注意喚起(決める権利は社員にある)でした。「そんなことをする会社は早く辞めた方が良い」と言いたいところですが、対象となった社員としても生活(収入)がかかっているので、不当な扱いを受けたことに対して自身の正当性を主張したいと考えるのではないかと思います。残念ながらこういう事態に陥ってしまうと、法的に自身の正当性が認めらたとしても、“そんなことをする会社”で働き続けることになる訳です。いずれにしてもやり辛くなるでしょう。

私はどんな立場であれ企業で働く限りは、最悪の事態(=何らかの理由で退職せざるを得ない)を想定しておくべきだと考えます。近年(特に東日本大震災以降)BCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)に取組む企業が増えてきているようです。個人レベルでのBCPに取組んでみるのも良いのではないかと思います。次回もう少し深く考えてみたいと思います。